うーん、なんだか寒い日が続いている。まだ四月も上旬だし、例年ならこんなもんだよねとか思うのだけれど、先の週末で播種定植をしたもんだから余計に寒さが心配になる。少なくとも定植した苗たちがトウ立ちすることだけは避けたい。ビニルトンネルをかけるのがよいのだろうけれど、そこまで手間をかけることが出来ない。これだから春作は難しい。
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先日の日曜日、早朝降っていなかった雨は午前9時頃にポツポツと降り出したが、予定通り播種定植のすべてが完了した。本エントリは播種について、だ。
今回播種したのはダイコンとニンジン。結局ニンジンは秋作と同じエリアに播種することとなった。理由は、①他のエリアは有機物が分解しきれておらず ②土が乾燥状態 ③水はけがよく、水持ちが良いエリア の三つを満たすのが秋作で栽培したエリアだったからだ。耕耘そのものは前日に済んでいたので早速畝立てを行った。
ご覧いただけるだろうか? 畝表面に鎮圧跡があることを。畝表面を整地するとき、塩ビ管を使用するが、少しキツめにならすようにしたのだ。これはもちろん水分の吸い上げをたやすくするようにという配慮から行っている。
マルチをした。
この時点ではまだ雨は降っていなかった。順調に育てば、90本ほどのニンジンが食べられるようになる。
播種は一穴に5〜8粒くらい。これは春は乾燥しがちであることとそもそも発芽しづらいということから多めに播種した。
よくニンジンはタネが見え隠れするくらい覆土するとか野菜本には書いてある。これがくせものだ。あまりに薄くすると湿潤状態が保てず乾燥してしまう。でも覆土が多いと好光性種子ゆえ発芽しなくなる。植え穴は5ミリ程度だからマルチとフラットになる程度の覆土なら問題ないことは秋作で確認出来ているので、
このようにアバウトに覆土した。しかしここから一手間かけている。
まずは指の腹を使用しながら覆土した土を鎮圧する。教科書通りだ。でも指の腹で鎮圧したくらいでは密着度は足りないのではないかと考えた。
すべての植え穴を指の腹で鎮圧した後でこんなものを用意した。
そう、平たい板だ。これで植え穴の植えからグイッとさらに鎮圧するのだ。
このように板をセットしてぐっと押し込む。これも5ミリ程度だろうか。
平たい板を利用するメリットは板状になっているので力がほぼ均一に伝わることだ。すべての植え穴に対して板による鎮圧が終了した様子がこちらだ。
板で押さえつけた跡が見てわかるだろう。このように播種したタネと接している土がみったりと密着するくらい鎮圧することで湿潤状態を維持しようという試みなわけだ。これは前作の秋作と同じ手順を踏んでいるのだが、秋作と異なるところはニンジンの品種と気象条件くらい。だからあとは雨が降り出すことを願うしかない。
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予想通り。雨が降り出した。しかも結構量が多いぞ。しかも週明けは曇り空が多いということだから湿潤状態は維持出来そうだ。このタイミングで播種出来ると散水の手間なく発芽することになりそうだ。雨が降る中で懸命に作業した甲斐があるというものだ(笑)
仕上げに虫除けネットをかけて終わりだ。
まずは支柱を準備して、
ネットをかけたら、ハイ、おしまい。だいぶネットが汚いのが見苦しい。このネットは虫除けというよりも北西の風や強い雨によって畝床が破壊されないようにするための配慮だ。ニンジンに付く害虫はキアゲハの幼虫くらいだからね。
順調に作業を進めた菜園主はダイコンの播種に取りかかった。
ダイコンの畝はここ。春夏エリアでも南西側の場所に畝を立てることにした。播種そのものはラクチン。植え穴に4〜5粒のタネをまいて覆土するだけ。ニンジンみたいに気を使うことはない。あっという間に終わってしまう。
実は今回の播種定植ではニンジン以外の畝にはマルチをしなかった。やはり土壌水分が少ないことが気になったからだ。リスクはあるけれど、昨年までと条件が異なるのは圃場の乾燥状態。雨にあてることで活着を万全にしたいという思いからだ。
期せずして週明けは雨が降ってくれたし、曇り空の日が続いたからこれで発芽は間違いないはずだ。
さてさてどうなることやら。