自称週末ファーマーの菜園ブログ

人と向き合う代わりに犬と野菜と向き合い、出不精な性格ながらも少しでも進化しようとささやかな努力を続ける中年の趣味のお話

発芽する力の弱いタネは筋播き・点撒きよりはバラ播きが有効ではないかという仮説

その昔、家庭菜園活動を始めた頃はいわゆる野菜本を定期購読し、貪るように読んだ。現在では定期購読は止めてしまったので野菜本を読むようなことはない。たまに本屋さんで流し読みするくらいなものだ。

野菜本にはご丁寧に栽培方法などが掲載されている。どの時期に何をしてどのくらいの肥料を散布していつになったら収穫する、云々。かなり親切に記述されている。もっともこれらを参考にして栽培することになるのだが必ずしも野菜本に書かれていることが正しいとは限らない。

「○○という野菜のタネは筋播きしましょう」とか「○○は点撒きが向いている」とか「○○は苗から育てるといい」とか野菜別に紹介されているのだが、当ブログ管理人は紹介されているすべての栽培方法を試行してみた。もちろん上手く出来たことも多いし、上手く出来なかったこともある。栽培主のウデの問題もあるし、気象の特性というのもあるだろう。

***

野菜本に書いてある、「ニンジンは筋播きして、土を薄くかけておきましょう」というのは、当菜園においては適切な播種方法ではない。当菜園では「点撒き」して「専用培土で覆土、土を圧着」させるという手法を用いている。要するに自分に合致するやり方を見つけましょうということだ。

ところで、ニンジンのタネは発芽する力が弱い。他にもシュンギクやセロリ、パセリ、ゴボウといった特にセリ科の野菜は総じてそういう傾向が強いことが知られている。当菜園では基本的にはマルチ敷設の点撒きというスタイルで栽培するのだが、それでも発芽率にバラツキが見られる。それはどうしてだろうか、と考えてきたのだが、ある仮説を思いついた。それは「発芽する力の弱い野菜のタネはバラ播きすることで密度を高め、それによって土を持ち上げる力を集約させた方が発芽率が向上するのではないか」という仮説だ。

f:id:sk6960:20151004105329j:plain

画像は自宅の空いたスペースにバラ播きしたシュンギクの様子だ。意外と発芽が揃っていることが確認出来る。シュンギクは菜園でも栽培しているが、菜園の方では点撒きだ。発芽率は悪くなかったけれど、一穴に播種したタネの量は意図的に多めにして播いている。

一方、

f:id:sk6960:20151004105527j:plain

菜園でも発芽率が悪かったホウレンソウは、同じように自宅にタネをバラ播きしてみた。マルチなしにも関わらず発芽は良好なようだ。特にホウレンソウはタネの殻が固いからそれぞれの株が土を押し上げる力の相乗効果で殻も剥がれやすくなってくれるのではないか、とも考えられる。

こうした事象から上述した仮説に至った訳だが、さらに検証を進めていく必要があるだろう。

なかなかどうしてタネ播き一つとっても野菜栽培は奥が深い。

 

※そもそも間引きが苦手だという理由で始めた点撒きが自分には合っているということもあるのだが、バラ播きして発芽率が向上すると間引きの手間を省力化する必要が出てくるんだよね。