自称週末ファーマーの菜園ブログ

人と向き合う代わりに犬と野菜と向き合い、出不精な性格ながらも少しでも進化しようとささやかな努力を続ける中年の趣味のお話。たまに出てくる仕事の話はストレス発散目的

第9話 企業経営理論② 組織論 ~自称週末ファーマーの国家試験受験記~

著者は診断士試験を受験するにあたり、7科目ある試験科目を戦略的に学ぼうと考えた。また7科目もあるので効率的に進める必要があった。まずはメインテキストとして「スピテキ」を使用し、論点の整理を始めた。

本エントリはスピテキを読み進めているときの感想を書き連ねたものだ。

 

***

本科目の中では、組織論は三つのカテゴリに分解することが出来る。

1) 組織構造について

2) モチベーションについて

3) 人的資源管理について

組織構造というのは組織を運営にするにあたり、組織の成立条件とか組織の設計や形態、外部環境とのかかわりなどを体系的に学ぶことになっている。

モチベーションってのはよく聞く言葉だが、過去においてさまざまな研究があったらしいが、その理論について説明がある。またリーダーシップ論や集団の中で個人はどんな特性を持ちうるのかなどの説明もある。さらに個人、集団が組織とかかわりを持つ中で生まれる組織文化についての説明もある。

人的資源管理というのは言うなれば労働法規全般の学習だ。人事制度や能力開発、雇用に関する事柄、報酬に関する事柄を体系的に見ていった中で、労働法規との関連を紐付ける。はっきり言って暗記の世界だ。

 

んー。

 

つまらん。

 

覚えるだけ、というのが非常につまらん。

確かに実務に使えそうな理論もあるのだが・・・。

いや、待て。

これらは実務で日々触れている事柄を体系的にまとめてあるわけで、日々やっている業務を理論付けできるのではないか・・・?

そう考えると「つまらん」が「いくぶんマシ」になってきたような気がした。

ページをめくりながらそう考え直した。そして読み進めていった。
話題は組織の概念から始まる。じっくり読んでみると、その内容は抽象的ながらも言っている意味が分かるような気がした。参加者それぞれ、及び参加者の集団それぞれは、組織から誘引を受け、その見返りとして組織に対して貢献を行う。へー。貢献が十分にあって、その貢献を引き出すのに足りるほどの量の誘引を供与している限りにおいてのみ、組織は「支払い能力がある」として存在し続ける、とあった。なるほどね。
このように読み進めているうちに多少なりともおもしろさを感じるようになった。
貢献から誘引への変換率を「能率」といい、組織目標の達成率のことを「組織の有効性」というようだ。
次の話題は組織構造の設計原理について。公式化と標準化。これは専門化の原則だね。統制範囲の原則はスパンオブコントロールともいうらしい。管理の幅のことだ。1人の管理者が直接的に管理できる部下の人数には一定の限界があり、これを超えて部下を持つと管理効率が低下するだって。ふーん。
ルーチンの中で捌いていくのが定型的意思決定。それに対して企業の方向性や枠組みに関する意思決定は戦略的意思決定であるが、これは非定型的意思決定。また、定型的な意思決定ばかりとなり、非定型的意思決定がおろそかになることを「計画におけるグレシャムの法則」というだって。ふむふむ。要するに経営者は非定型的意思決定に専念すべきであり、定型的意思決定は部下に任せるのがよいということなんだな。
次は、と。組織構造そのものについてだな。
まずは機能別組織。著者の勤務先は機能別組織だ。分業により各機能の熟練が形成される形態だ。ま、創業者一族が実験を握る会社だからトップに権限は集中するね。さらに機能別組織は業務集中による規模の経済が発揮できるというメリットがある。確かにそうかもしれない。

次は事業部制組織について。事業部とかビジネスユニットとか呼ばれる管理単位がトップマネジメントに紐づく形だ。各事業部はROIとか貢献利益で管理される。それぞれの事業部に権限が委譲され、経営者は戦略的意思決定に専念できる一方で、各事業部が短絡的に利益追求に走りやすくなるといったデメリットもある。製品やサービスの内容、地域や顧客を基準に編成されることが多いようだ。
似たような組織でカンパニー制がある。事業部制組織よりもさらに徹底した独立採算の仕組みを採用しているらしい。ここで著者は思った。「ホールディングス制にすればいいのに」と。各カンパニーが独立採算でいくと、それなりに重複する組織や情報が発生するだろうに。それってムダではないのか?
マトリクス組織というのが出てきた。これは横断型組織のことだ。イメージはプロジェクトチームのようなものだろうか。マトリクス組織は“範囲の経済性の追及”が最大の狙いとある。さっき出てきた機能別組織は“規模の経済”だったな。マトリクス組織は“範囲の経済”だって。こういうところ、ひっかけるんだろうな。マトリクス組織はイメージがプロジェクトチームだから、必ずしも上司が一人というわけではないんだ。ワンマンツーボスシステムとかいうんだって。組織内でコンフリクトがおきやすいとある。命令系統が複数になるってことだな。これって、複数の管理者で意思決定について分業が図られればよくない? ま、限られた経営資源を有効に活用しようというわけだからね。
さらにグローバルな感じになるとどうなるかが、国際経営組織についてだ。まずは輸出に関する部署が出来る。海外現地生産を考え出す。海外事業部が出来る。地域別に再編される。その後地域別の事業部が出来たり、製品別の事業部になったり、そのミックスだったり、世界的規模に発展していく、とある。

ハイ、次。
組織は合理性を追求していくと官僚的になるという話。わお、なんかワクワクするなぁ。イメージは役所をイメージすればいいかな。
規制や手続きが増えたり、専門化と分業が徹底し、「オレの仕事じゃない」とか言い出すヤツが出てくるってわけ。さらには階層構造が出来上がり、そこに既得権益が生まれ、文書による記録や伝達が主流となっていくのだ。確かに合理性を求めていくとたどり着くのがこれだよなぁと半ば納得しながら読み進めた。
そうすっと、過度にこういったシステムが進行すれば迅速で適切な対応が出来なくなるのが世の常。これは官僚制の逆機能と呼ばれる。
行動の標準化や規則の遵守により個人の意思決定パターンが硬直化することを「訓練された無能」という。おもろい。まさに役所の人間だ。
すると、顧客中心のサービスは行われなくなるし、規則を守ることが組織の目標になるという「目標の置換」が起きる。成長や改革といった変化を忌み嫌い、個人的な成長が阻害されることとなる。
なるほど、すべての役所が訓練された無能の集団であり、目標の置換が起きているとは言わないけれど、だいたいにおいて公務員の皆様はそういう感じがするよなぁ。
組織構造も企業の成長に合わせて変化していくのだろう。組織を効率的に運営するためには権限を委譲したり、エンパワーメントを推進したりする。企業は起業者段階と呼ばれる創成期には管理活動は相対的に軽視されがちである。そこには創業者一個人の能力によって管理統率が測られていくが、一個人の能力だけで組織を成長させることは出来ないから徐々に組織の内部構造の整理が始まっていく。これが共同体段階だ。さらに一歩進むと、さまざまな手続きや規則が導入され、組織は官僚制的になっていく公式化段階を迎える。組織はその規模の拡大に伴い、効率性を確保するために官僚制組織を採用するが、やがて官僚制の逆機能という障害に直面したとき、組織の活性化を図りながら成長を実現していくというサイクルをたどるということになる。

続いて、組織と外部環境についての記述となった。
チャンドラーの命題とは「組織構造は戦略に従う」。企業の戦略に応じて組織構造は変化するものであり、組織構造の決定には企業の戦略も深く関係するというものだ。
さらにテキストでは、代表的な組織間関係論として、資源依存モデルと取引コストアプローチの二つを掲載している。
資源依存モデルは組織間の資源取引に着目し、いかにこの資源がこの資源取引関係をマネジメントしていくかということである。むむ?
つまり、だ。
その企業が、ある資源を重要だと認識しているとき、その資源を供給する組織への依存度が高くなるということだ。当然に代替品があれば、依存度を低くすることは出来る。折衝の重要性、政府の規制やロビー活動によって依存度を下げる工夫も必要となる。
それに対して、取引コストアプローチは取引コストに着眼し、取引コストが組織に及ぼす影響を考えるというものである。取引コストが高い場合は自社で内製化するなどの内部化を考え、取引コストが低い場合には市場で取引で調達するなど外部化を進める。要するに外部化したほうが取引コストは安く済む。だから、情報の非対称性が大きい場合や機会主義的な行動が大きい場合には外部化には向かない

続いては組織構造のコンティンジェンシー理論について。こんてぃんじぇんしー? なんじゃこりは?
テキストによる定義はこうだ。組織構造のコンティンジェンシー理論とは状況に応じて組織構造の編成根拠を選択することの必要性を説いたもの、とある。つまりは環境に応じて組織構造も変化していくのは必然であるということなのだろう。これについて、いろんな人がいろんな説を展開している。
まずは、バーンズさんとストーカーさんは「環境が安定的な場合は機械的システムつまり官僚制組織が適し、不安定な環境条件の場合には有機的システムつまり水平的に協働関係が発展した柔軟な組織構造が適する」と唱えた
さらにウッドワードさんは生産技術と組織構造との関連性を実証研究によって見出そうとした
また、ローレンスさんとローシェさんは不確実性の高い環境下において、業績の高い企業ほど部門の分化の程度が高く、その分化から生まれるコンフリクトを解消するために、同時に高度な部門の統合機能を持っていると唱えた。 

へ? 分化から統合? 矛盾してね? 

不確実性が高まり、処理すべき情報量が増えてくると、組織は分化が進んでいるもんだから部門間調整が難しくなるわけだ。この場合、処理すべき情報量を減らしたり、組織の情報処理能力を向上させたりすることで対応しようとするが、分化した部門の統合(協調)を図ることが必要となる。だからそういった不確実性に対応するために企業は、スラック資源を活用したり、事業部制組織やプロジェクトチームを編成することで処理すべき情報量を減らしたり、調整役としてのリエゾン担当者を設置したり、情報システムそのものの改善をしたりすることで対応しようとする。
まぁ、言われてみれば著者の勤務先もそういうことをしているし、そういうことをしている理由が分かったような気がした。
逆に、教科書どおりにしていないこともあるし、それは誰もそういう理論を知らないからなのだろうとも思った。

 

長くなったので続きはまた今度(笑)