自称週末ファーマーの菜園ブログ

人と向き合う代わりに犬と野菜と向き合い、出不精な性格ながらも少しでも進化しようとささやかな努力を続ける中年の趣味のお話。たまに出てくる仕事の話はストレス発散目的

第15話 財務会計⑤ ポートフォリオ理論 ~自称週末ファーマーの国家試験受験記~

思い起こせば、昨年の今頃、過去問に着手する予定だったのに、過去問が出来なかったんだよな。この頃は企業経営理論のスピ問と運営管理のスピ問、経営法務のスピテキ読み込みをしていたんだっけ。
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全国1億3千万人の週末ファーマーの皆様、お待たせしました。

自称週末ファーマーが、ごくごくフツーのサラリーマンがどうして中小企業診断士を目指し、どうやって試験勉強を進めてきたのかをかなり詳細にレポートする“国家試験受験記”のコーナーでございます。
今回も財務会計のネタをお送りいたします。今回はポートフォリオ理論ということで、本試験でやられた分野に入るわけであります。今思う起こすと、あまりにも順調に解くことが出来たので最後の4問で舞い上がってしまったんだなぁ・・・。全く惜しいことをした。もちろん、試験の前半では、自己宛為替手形や本支店会計など知らない論点の出題もあったのだけれど、感触的に70点ペースで進められた。だが、最後に逆転劇が待っていたという顛末。そのダメだった原因とも言えるポートフォリオ理論に入った。

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スピ問様は43ページだ。
期待収益率の計算から分散と標準偏差を求め、さらには共分散、相関係数を求めていくという問題になっている。よい問題だ(今思うと、ですがね)。
ところで、財務会計は試験時間が60分なわけだが、60分という限られた時間の中で共分散まで求めさせるのはかなり酷な作業だ。診断士試験の一次は電卓の使用は不可だからちまちま自力で“筆算”するわけ。だからあまりにもフクザツな計算はさせないという暗黙のルールみたいなのがある。
スピ問様はたかだか数ページの出題で終わっているのだが、この場を借りて、少しポートフォリオ理論を振り返ってみたい。

分散とか標準偏差というワードはバラツキの度合いを示す統計学用語だ。
標準偏差とはリスクの大きさを示しており、標準偏差が大きいということはリスクの程度も大きいことを表している。共分散とは2銘柄の動きがどの程度の相関を持っているかを示すもので、共分散の絶対値が大きいほど相関が強いことを表す。また、共分散=ゼロのとき、その2銘柄は全く独立した動きになり、共分散が正のときは同じ方向、負のときは反対の方向に動く
そもそも個別銘柄にはリスクがある。株式投資の結果に対する不確実性のことだ。そういう意味で個別銘柄の多くは危険資産ということも出来る。それに対して安全資産と呼ばれるものがある。これはリスクがゼロの投資対象のこと。証券投資の世界では、リスクゼロの安全資産は10年物の国債を指すことが多い。安全資産はリスクがゼロであって期待収益率はゼロではない。安全資産の期待収益率は“リスクフリーレート”と呼ばれている。当然に危険資産の期待収益率、これをマーケットレートというが、マーケットレートのほうが高い収益率となっている。
一般に投資家はリスクを分散させるため、多くの銘柄に投資する傾向にある。要するに複数の銘柄に分散投資することでリスクを下げているのだといえる。そこで、リスクを下げるために多くの銘柄に分散投資する際の組み合わせを「ポートフォリオ」と呼ぶ。各銘柄はそれぞれに個別リスクがあるものの、(共分散を参考にして)多くの銘柄に分けて投資することでリスク回避を図る。たとえば、輸出関連企業と輸入関連企業に分散投資したとする。それぞれの個別リスクは為替の動向だ。つまり、円高になれば輸出産業の株価は下落するだろうし、反対に輸入企業の株価は上昇することが見込まれる。このように個別銘柄が抱える個別リスクは分散投資することでリスクを低減することが可能である。一方、全銘柄に影響を与えるような、取り除けないリスクを市場リスクと呼ぶ。
そこで、ハナシをポートフォリオ理論に戻すと、2つの銘柄で分散投資を考えるとき、リターンである期待収益率とリスクである標準偏差をもとに、2銘柄の組み入れ比率を考えることになる。つまり、出来るだけリスクが少なく、リターンが多い組み合わせを選びながら組み入れ比率を考えていくというものだ。
そこから効率的フロンティアと呼ばれる曲線を導き、効率的ポートフォリオという考え方が生まれてくるのだが、残念なことにスピテキやスピ問様にはここまでに詳細な記述はない。スピテキにはある程度の説明が出ているのだが、最初に読んだときには理解できなかった。

もう少しポートフォリオ理論を振り返る。
次は最適ポートフォリオについてだ。
少し復習。国債はリスクフリー。つまりリスクゼロ。国債への投資はリスクゼロ。

今、あるポートフォリオの効率的フロンティアを考える。横軸にリスク(標準偏差)、縦軸にリターン(期待収益率)を取る座標考えるとき、リスクが少なく、リターンが高いのは座標上の左上になる。つまり、効率的フロンティア上かつ座標上の左上に位置する組み合わせこそ最適な組み合わせだということが出来る。
次にリスクフリーの国債を、その座標上に図示してみたい。個別銘柄AとB、さらにリスクフリーの国債で最適ポートフォリオを組むとき、効率的フロンティアは曲線、リスクフリーの国債は直線で表せるとすると、座標上左上に行くほどリスクは低くリターンは大きい。ゆえに効率的フロンティアとリスクフリーの直線との接点が最適な点となり、この点が最適ポートフォリオとなる。この場合、リスクフリーの直線は証券市場全体を表す指数、すなわち市場インデックスに一致することが知られている
この市場インデックスのくだりは、次に扱うCAPMを考える際のヒントになりうる。

もちろん、今になってそう思うだけで、スピ問様を解いていたときにはそんなことは夢にも思わなかったのだが・・・。

CAPMは次回にしようかなぁ。

続く。