自称週末ファーマーの菜園ブログ

人と向き合う代わりに犬と野菜と向き合い、出不精な性格ながらも少しでも進化しようとささやかな努力を続ける中年の趣味のお話

小食の女性は信用ならないと、かの村上春樹の小説に書いてあった

先日、仕事帰り、某巨大ターミナル駅で電車を待っていたときのこと。

 

目の前には成田エクスプレスが停車中だった。いつものようにがらがら。平日だし時間帯が時間帯だけにがらがらなのかもしれない。

乗りたい電車まで10分少々待たねばならなかったから目の前の成田エクスプレス(以下、NEX)を眺めながら電車を待つことにした。風が冷たい夜だった。

 

停車中のNEXには白い衣服をまとった若い女性が座っていた。

一人だけれど卒業旅行か何かかなと思った。どっかで落ち合うのかな? その車輌にはもう一人女性(らしき人)が乗っていた。その車輌には二人しか乗っていない。しかも席はバラバラだった。採算が取れるのか少し心配になった。

 

最初に見かけた若い女性は串に刺さった“何か”を食べていた。便宜的に焼き鳥にしておく。実際には何を食らっていたのか確認できていない。焼き鳥は焼き鳥でも「皮」としておくことにした。しかも塩味。

 

その女性はパックに収まった串刺しされた焼き鳥(皮)を一心不乱に頬張っていた。左手に漫画らしきもの。右手に串(焼き鳥。しかも皮)。串からそのものを外すとなんと手づかみで食らいつくような焼き鳥(皮)だった。もやは串焼き系でない。ギャートルズの世界に近い。

 

この日は寒く、当ブログ管理人はとても空腹だったので少し羨ましいと感じながらその若い女性を眺めていた。およそ5分ほど眺めていたが、ひたすら串に刺さった焼き鳥の皮(らしきもの)を食べていた。

いったい、何本買ったんだろう?

女性の右手には次々に焼き鳥(皮)が湧いてでてきてがっついて食している。食いっぷりがよかった。なんてすばらしい食べっぷりなのだろう。自分が雑誌記者もしくはTV関係の人間だったら迷わず焼き鳥代を払うのでお家についていっていいか聞いてみるところだった

 

もう少しで当ブログ管理人が乗ろうとしている電車が到着する、とアナウンスがあった。その間も女性は、左手に漫画らしきもの、右手には串(焼き鳥の皮)を持ち、まるでBBQのときの串刺しされたものを食べるかのように食らいついている。たまに手づかみで食べている。当然に最後に指を舐めていた。塩味がたまらないのだろう

 

女性はビニールのパックを片付けた。食べ終わったのかもしれない。残った脂を舐めている様子は確認できなかった。

しかし、ついで彼女は袋からパンらしきものを取り出し、おもむろに食べだした。なんという食いっぷりだろう。とてもおいしそうに食べているではないか。ますます腹が減ってきた。

結局焼き鳥の皮らしき串ものは確認できただけで8本。パンらしきものは2個食らっていたようだ。少なくとも当ブログ管理人が電車を待つ10分の間にそれだけ食べていたことになる。

 

女性は一人NEXに乗りながら焼き鳥とパンを食べていた。なぜ焼き鳥とパンなのか、NEX内で食べないとダメだったのか、なぜ空港で食べないのか、なぜ機内じゃダメなのかひとつずつ疑問を解決したかった。

 

何はともあれ、 

しかし、よく食べるよなぁ

と思いつつ、電車に乗った。頭の中には焼き鳥(らしき串モノ)がぐるぐるしていたし、お腹もぎゅるぎゅる鳴っていた。

 

 

その帰り、焼き鳥(塩味の皮)を買って帰ったのは言うまでもない。