餃子をしこたま食べ、自宅に戻るために駅に向かって10分ほど歩く。
前回来たのが1月だから約2ヶ月ぶりだということになる。そういえばあの日は雪が舞っていたっけ。
左手には川が見え、桜の時期になると綺麗なんだろうなと思った。
どことなく、この光景は金沢を感じさせた。
空気は冷たいけれど日差しが力強くなってきた。だから日向にいるとかなり暖かさが感じられる。
駅のコンコースには鳩がたくさんいた。
小さな子どもが鳩を捕まえようとしていたが、鳩には鳩の生き方があるのでそう簡単に捕まるようなドジはしなかった。それに鳩はかなり「汚い」鳥であり、出来れば避けたい鳥だった。どうして平和の象徴なんだろうと思ったが、
やはり近くに寄って欲しくないと思った。
だから小さい子どもに言ってやりたかった。
「危ないから触らないほうがいい」と。
帰りの電車の中は二人とも無言だった。そう、寝てたから。
駅に着くと、
「夜ご飯はどうする?」
「餃子たくさん食べたからいらないんじゃない?」
「それもそうだね」
「でも、何かあれば食べちゃうんじゃない?」
といった会話をしていた。
その夜、冷蔵庫にあった鶏肉を使って鳥の唐揚げを作って食べた。
「結局、食べちゃったね」
「次は5月ね」
「来らっせでよくね?」
「もちろんだわ。わたしも飲むの」
「でもしらす丼を食べに鎌倉に行くんじゃないの?」
「鎌倉にも行くの。当然だわ」
何を飲むか確認しなかったけれど、5月は細君も飲むらしいし、しっかり鎌倉行きも覚えていたらしいことが分かった(笑)