自称週末ファーマーの菜園ブログ

人と向き合う代わりに犬と野菜と向き合い、出不精な性格ながらも少しでも進化しようとささやかな努力を続ける中年の趣味のお話

10年かけてこれだ

当ブログ管理人は生まれた頃から植物が好きだったわけではない(当たり前か)。植物好きになったのはせいぜい10数年前からだ。

 

それまではご他聞にもれず、その年齢の男の子に相応しい昆虫好きであり、現金的な考えの持ち主、つまり合理主義者であった。

 

それがどういうわけか植物好きが高じ、野菜栽培するまでになってしまったのは自分でも驚きである。

 

 

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中学生の頃だったか、技術家庭科という科目で菊を栽培するという授業があったのを覚えている。それはつまり、小学生の頃の夏休みにアサガオを育てるといったことの高度化されたもの、でもあるのだが、そのときの自分は

 

なぜ、中学生が菊を育てなければならないのか

 

が解らず、とにかく上手に花を咲かせることが出来なかったという記憶がある。

 

 

さすがに中学生ともなるとカブトムシだのクワガタだのセミだの、というよりももっと他の散文的なことに興味関心がいっていた。だから菊の栽培と言っても心躍るようなコンテンツではなく、むしろめんどくさいコンテンツだった。

 

当然に、小学生の頃のアサガオもうまく育てることが出来ずにいたわけだ。

 

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それがどうして、大の大人になって野菜栽培をするようになるなんて夢にも思ってなかった。不思議なものだ。

 

年齢を重ねるにつれて、植物は裏切らない、ということを経験したからだろうか、いや人間は裏切るが植物はかけた愛情だけ応えてくれると感じたからだろうか、たまたま愛憎の対象が人間ではなく動植物にいったからだろうか・・・。

 

植物に愛情を注ぎ始めてからまるまる10年が経過した。

その10年前に定植したバラがこれだ。

 

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当然であるが、その奥に見える動物のことではない。

 

 

このバラは育児放棄に遭い、しばらくは不調だった。やむなく親権を奪い取り、養育費なしで世帯主が育て始めたのだ。

当時はなかなか言うことを聞かず、思春期の中学生のようであったが、最近はとても仲良くしてくれる。かいがいしいお世話のせいだろうか、

 

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(残念ながらシュートではなく)元気なワキメが出るに至った。

 

元気なワキメでさえ出てこなかったバラが、何の気まぐれかワキメを出してくれた。いやはや、愛情を注げば返してくれる、稀有な例だろう。

 

 

さて、このピエールというバラは春と秋に花を咲かせる。とても可憐な花だ。

ただカイガラムシが付きやすい。年頃だから?

 

10年かけてこれだ。

植物は難しい。

 

人間もだって?

 

そりゃ、人間が一番難しいよね、きっと。