自称週末ファーマーの菜園ブログ

人と向き合う代わりに犬と野菜と向き合い、出不精な性格ながらも少しでも進化しようとささやかな努力を続ける中年の趣味のお話

落ち葉拾いは3回目

当菜園の特徴を三つ述べよ、と言われたらこう答えることにしている。

①緑肥による土作りをしていて動物性堆肥は一切投入していない

②微生物の多様性を重視する農法だから有機物を大量に鋤き込んでいる

③植物性堆肥を内製し、部分的に投入している

ところが、誰も聞いてくれないので答える機会に恵まれていない。

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緑肥を栽培しているのは、もちろん緑肥そのものが粗大有機物であり、大量に生産、鋤き込むことで土中の腐植を増やし、多様な微生物の共存により肥料や農薬に頼らない農法を目指しているから。それに当菜園ではシーズンごとに栽培エリアを完全に分割しているから、特に秋冬栽培においてはアブラナ科が多いため連作になる。連作障害を回避するためにも緑肥、たとえばエン麦などを栽培することでセンチュウ密度を下げるなどといった対策をしているからでもある。土にチッソ肥料を供給したい場合にはマメ科緑肥を栽培するし、腐植を作り出すことを目的とするならイネ科緑肥を栽培する。

上述した③についてだが、動物性堆肥を使用しない理由はいくつかある。

市販されている動物性堆肥の多くは未熟であり、大量に散布することで病害虫を誘発させる恐れがある。それに市販品はとても高価だ。450平米もある当菜園では市販品を圃場に投入することなど出来ない。

だからというわけでもないけれど、どうせ堆肥を使うなら動物性堆肥よりも植物性堆肥の方がいいということで植物性堆肥を内製することに相成った。

そもそも当菜園では堆肥に代わる腐植を緑肥に求めている。だからムリに堆肥を使用することもないのだから、当然に内製することもない。

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ともあれ、当菜園では植物性堆肥を内製している。主な原材料は、落ち葉、モミガラ、イネワラの三種類である。この三種類の中でもっとも腐熟が早いのがイネワラだ。逆に最も遅いのがモミガラ。当菜園では野菜本なんかに書かれている堆肥作りの紹介のような作成方法を是としていない。

そう、腐熟するまで完全放置(笑)

落ち葉やイネワラ、モミガラを集めては堆肥BOXに放り込み、あとはダンマリを決め込んでいる。あとは自然と住み着いてくれたカブトムシの幼虫に任せっきりなのだ。切り返しや米ぬか散布などといった人為的な行為は一切無用。自然の降雨と気温、それと野生のカブトムシの幼虫によって、それらの有機物は最高級の堆肥となる。

しかしながら当菜園において、内製した植物性堆肥は菜園の一部分にしか使用されないでいる。総量が足らないのだ。それに使用可能になる時期には決まって堆肥の中にカブトムシの幼虫だったり蛹がいるもんだから使いたいときに使えない。なんだか本末が転倒していると思うのだがまったくもってその通り。本末転倒。

現在ではすべての堆肥BOXでカブトムシの幼虫が確認出来ている。イネワラにも落ち葉にも、そう、モミガラにも。モミガラってケイ酸が多いから住み着かないと思っていたのになぁ。

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なんだかライフワークになりつつある堆肥の内製のために落ち葉を収集している。ライフワークになっているのが堆肥作りなのか落ち葉拾いなのかは当人も分かっていない。

訪れたのはおなじみの公園だ。ずいぶん集めたつもりだが、まだまだ落ち葉は存在していた。

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この時期風が強く吹くことがあるから吹き溜まりに溜まってくれる。落ち葉集めには効率が良い。落ち葉は専用の熊手でかき集め、ある程度の量になるまで積み上げる。それをちり取りですくってポリ袋の中に放り込む。使用するポリ袋はだいたいが50〜100リットルのサイズだ。

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このように何カ所かに集めたあとでポリ袋に放り込んでやる。

だいたいは1回の落ち葉拾いで1,000リットルくらいを集めることになる。

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これ以上取っても自家用車の中に収まらないし。

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このように落ち葉を拾っては堆肥BOXに放り込み、集めては放り込みを繰り返す。BOXがいっぱいになると重し代わりにポリ袋に入ったままの落ち葉を積み上げておく。嵩が減ったら袋を解いてBOXに投入する。あとは暖かくなる頃、カブトムシの幼虫がその旺盛な食欲で落ち葉を分解し、彼らがする排出行為によって落ち葉は良質なビートル堆肥に生まれ変わるというわけだ。

落ち葉堆肥にはミネラル分が多く含まれるという。だから野菜の食味が増すと言われている。当菜園では内製した堆肥を本格的に投入出来ていない。