自称週末ファーマーの菜園ブログ

人と向き合う代わりに犬と野菜と向き合い、出不精な性格ながらも少しでも進化しようとささやかな努力を続ける中年の趣味のお話

第28話 運営管理① JISの勉強ですよ、たぶん ~自称週末ファーマーの国家試験受験記~

このエントリはある国家試験を目指した自称週末ファーマーが約一年をかけて勉強をしてきた足取りを記録するものである。結果として一次試験突破がならなかったのだが、次の機会に捲土重来を期すため“振り返り”という意味で記録を続けている。
今回の記事から四科目目の「運営管理(オペレーションマネジメント)」に突入するが、この科目はカンタンに紹介するならば、モノ作りと店舗について学習する科目だ。モノ作り、言い換えれば工場といってもいいのだが、多くはJISに定められる用語やIEについての学習といってもいい。また、店舗についてはマーチャンダイジングの仕組みを体系的に学ぶ。
なお、著者の勤務先は一応製造業なのでモノ作りの現場にはいささか知識がある。この科目は先の一次試験で科目合格を果たした科目ではあるが、二次試験の事例Ⅲに直結する内容なのでこの機会に復習してみる。
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著者は現在製造業種に勤務しているわけだが、前職はブラック企業のサービス業(笑)。 製造業に勤務するなど、実は、夢にも思わなかったが、今となっては製造業に勤務していることで、目指している国家試験には優位に働いたと思う。
店舗管理については全くのド素人ではあったが、勉強をしていく中ですんなりとアタマに知識が入ってきた。
このように著者が目指す「中小企業診断士試験」は学習範囲が広い。経済学から始まり、全産業に必要な財務会計と企業経営理論、経営法務、情報システム、モノ作りの現場、流通の現場で必要な運営管理、現在の中小企業を取り巻く環境を知る中小企業政策など本当に範囲が広い。範囲が広大な分だけ学習は大変なのだが、他業種他業態のことも学べるので、そういう意味ではとても役に立つといえる。

前置きはこの程度にしておいて、それでは始めよう。

生産管理で登場する多くのキーワードは日本工業規格(JIS)によって定義されている。
それによれば、生産管理とは「財・サービスの生産に関する管理活動」と定義され、さらに備考として「所定の品質・原価・数量および納期で生産するため、またはQ・C・Dに関する最適化を図るため、人、物、金、情報を駆使して、需要予測、生産計画、生産実施、生産統制を行う手続きおよびその活動。狭義には、生産工程における生産統制を意味し、工程管理ともいう」とある。

<QCD>
 生産管理の基本的要素のこと。
Quality(品質) 製品の品質は設計品質と製造品質から構成される
Cost(原価) 製品の製造原価のこと。一般的には目標となる標準製造原価を設定する
Delivery(納期) 顧客と約束した期日、製品を完成すべき要求日のこと

製品品質のうち、製造品質は「できばえの品質」ともいい、10年間使用可能という設計で製造したとする。その際、5年間しかもたないのであれば製造品質として要求を満たしていないことになり、逆に15年間使用可能な製品を作ってしまうと、10年間使用可能という設計品質を満たさないことになる。
同様に、納期についても同じことが言える。「納期5日」とあれば、5日で完成させることが求められ、それを4日で完成させる必要はない。納期を遵守することが求められるのであって、納期短縮は生産管理の業務ではない

<PQCDSME>
 P;生産性  Q;品質  C;コスト、経済性
 D;納期、生産量  S;安全性  M;モラール  E;環境

<4M>
 生産の構成要素
 Man   作業者
 Material  材料
 Machine  設備
 Method  方法
 頭文字のMをとって、4M(よんえむ)という。
 なお、これらに情報を加えて、 4M1I ということもある。

<生産性>
 「投入量に対する産出量との比」とJIS定義されている。

<3S>
 生産の合理化における基本原則で、単純化、標準化、専門化の頭文字をとったもの。
 単純化; Simplification  製品や仕事の数を減らして生産を簡略化すること
 標準化; Standardizaition  一定の種類や方法を統一して標準的にするもの。作業の容易化や原価低減に役立つ
 専門家; Specialization  機種や品種を限定したり、仕事を分担したりして専業化を図ること

<5S>
 「職場の管理の前提となる整理、整頓、清掃、清潔、しつけについて、日本語ローマ字表記で頭文字をとったもの」とJIS定義されている。
 整理;不要なものを捨てる
 整頓;一目で分かるようにする。必要なときに必要なものをすぐに使用できるようにする
 清掃;必要なものに付いた異物を除去すること
 清潔;汚れのない状態を維持すること
 しつけ;決められたことを守ること

<ECRSの法則>
 改善の4原則のことで、工程、作業、動作を対象とした分析に対する改善の指針。
 ECRSの順番で検討するのが一般的。
 E;排除する   なくすことは出来ないか
 C;結合する   一緒に出来ないか
 R;交換する   順序を変えられないか
 S;簡素化する  簡単にできないか

このように前段だけを見てきたが、いかがだろうか。
平生、使用している言葉ではあるが、改めてJIS定義などを確認すると勘違いしていた内容やはっきりした意味合いを理解していなかった言葉もあった。この振り返りによって知識の再整理が出来たらよいと思う。

続きます。