百戦錬磨の農家さんはなぜ百戦錬磨なのか?
腕がいい? それは必要条件であって絶対条件ではない。
経験値が豊富? それも必要条件であって絶対条件ではない。
それでは絶対条件は何か?
気象条件を味方につけることである。いや〜格言だね。
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ここ埼玉県北東部は地域によっては田植えが完了した地域もあるのだが、多くの地域では田植えはこれからである。用水路に通水さえしていない。
そんなコメ農家さんはそろそろ育苗中の稲を太陽光に当てるころなのかもしれない。遮光して育苗するらしいけれど(専門的なことはわかりかねる)、一家総出でなんらかの作業をしている光景が見られる。微笑ましい光景だ。その日の一家の晩御飯は麺類なのかもしれない。
また、気の早いのコメ農家さんは田植え機をぶいぶい言わせているようだ。そこらへんの農道で田植え機でドリフトしている光景が見られるのもこの埼玉県北東地域ならでは光景だ(嘘)。
圃場でドリフトしている農家さんは実在する。人はそれを「代掻き」と呼ぶ。
代掻きした翌日、雨が降ることが多い。さすがだと思う。
このように(どのようにだ?)百戦錬磨の農家さんは雨が降る前日に代掻きや田植えをし、雨が降る前日を狙って播種定植を行うものだ。合理的な行動だし効率的な行動でもある。農家さんはこうやって収支を黒くしているのだろう。
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翌日、自称週末ファーマーは播種定食定植のために菜園に赴いた。
時刻は午前6時50分。NHKではニュースがやっているころだ。
午後から雨が降り出すというので絶好の機会だと判断し、午前中までには作業を終わらせるつもりなので早めの始動と相成ったわけだ。
この日は5月5日。
トウモロコシを播種する。同じ畝で自宅で育苗していたエダマメを定植する。窒素供給目的。コンパニオンプランツ。
トルバムビガーのナスを定植。トウガラシを2株、同じ畝でエダマメを定植。トウモロコシの畝には必要数定植することになるので余った苗をトウガラシ畝に収めることにした。
トウモロコシは3年ぶりかなぁ?
100均で購入した種子を使用する。2袋購入し、数えた種子は19粒。
19粒?
何度数えても19粒だった。
千両2号withトルバムビガー。
トウガラシとエダマメ。なんだか奇妙な取り合わせだなと思った。百戦錬磨の農家さんならこのようなコンビネーションは採用しないだろうなと思った。
昨日のうちにマルチを敷いていたので播種定植そのものは簡単なものだった。穴を開ける。そこに水を入れる。しばらく待つ。苗を放り込む。土を寄せる。これだけのことだ。
エダマメを定植したトウモロコシ畝。もちろん播種は済んでいる。100均であっても発芽はしてくれるだろう。贅沢は言わない。数株収穫できればいい。
1穴2粒播種しているので間引きはしないつもりだ。
発芽しなかったら自分の腕の悪さを嘆くことにする。
ナスを植え、
トウガラシも定植した。
あっという間だった。
トウガラシは自根苗なので
深めに定植。
野菜本には浅植えすることが書かれているようだが深植えして困ることはない。もちろんこれが自根苗だからである。接ぎ木苗の場合はそうはいかない。
接木部分にかからないように定植。トルバムが出てきても嬉しくないのでね。
(トルバムは生育旺盛だから放っておくとなんだか見たこともないような植物が出てきます)
播種と定植は簡単に終えることができたのだがしんどい作業はここからだった。
当菜園では春夏も秋冬も畝にはネットをかける。
当然にその目的はシーズンによって異なる。秋冬は害虫対策だが春夏は時折吹き付ける北西の冷風の対策である。
秋冬とは異なり、裾は埋め込まない。代わりに強風でネットが煽られないように重しをする。4リットルサイズのペットボトルね。これ、最強。重しにはなるし散水できるしても洗えるし何度も使えるし。
気候が安定し、夜間気温が15度以上になるころネットは撤去。あとは地道に管理作業を続ける。
自宅へ戻り、一息つくと雨が降り出した。かなり大粒の雨。GW最終日にナイスな判断ができたと思うと翌日からの仕事がうまくいくような気がした。
と同時に明日から仕事かと思うとブルーな気分にもなった。
やれやれ。