自称週末ファーマーの菜園ブログ

人と向き合う代わりに犬と野菜と向き合い、出不精な性格ながらも少しでも進化しようとささやかな努力を続ける中年の趣味のお話。たまに出てくる仕事の話はストレス発散目的

第10話 企業経営理論③ 誰か交通整理してくれよなぁ  モチベーション理論 ~自称週末ファーマーの国家試験受験記~

本エントリは企業経営理論の学習のプロセスを振り返るコーナーだ。スピテキと呼ばれる、某資格試験予備校の出版部門が出している教材を使用して論点の整理をしている。

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さて、モチベーション理論に突入だ。
まずは内容理論から。内容理論とは「人は何によって動機付けられるのか」についての理論だ。これもまたいろんな人がいろんな説を提唱している。
マズローさんは「欲求段階説なるものを説いた。人間は低次の欲求から高次の欲求への5段階の欲求を持つとした。生理的欲求→安全の欲求→所属と愛の欲求→尊厳の欲求→自己実現の欲求。これらは欲求の移り変わりが非可逆的だとして、下位から上位の欲求へ順次移り変わっていくと考えた。
アルダファーさんという人は、マズローさんの欲求段階説を修正して新たな説、「ERG理論」を唱えた。アルダファーさんによれば、人間には三つの欲求があるとし、それらは①基本的な存在の欲求 ②人間関係に係わる関係の欲求 ③人間らしく生きたい成長の欲求 だとした。マズローさんとは異なり、これらの欲求は可逆的だと考えた。
出た、ひっかけ系(笑)
アージリスさんという人は「未成熟=成熟理論」という説を唱えた。これによると、アージリスさんはマズローさんの自己実現の欲求に着目して、個人の人格は未成熟から成熟に向かおうとする欲求によって変化すると述べた。具体的には未成熟な人を基準に管理原則を策定するならば、それは成熟を求める組織構成員のモチベーションを低下させることにつながるから、組織構成員のエンラージメント(職務の水平的拡大)や感受性訓練によって自己実現欲求を満たし、組織の健全化を図るべきだとした。
なるほど。納得できるね。
また、マグレガーさんという人は「X理論・Y理論」という説を提唱した。これは人間観に基づくモチベーション理論を説明したものだ。X理論は性悪説、Y理論は性善説に基づいている。マグレガーさんはこうも述べた。X理論の人間観は低次の欲求しかもたないものであり、そのためには命令と統制が必要であるとした。しかしながら、このような組織構成員の低次の欲求は満たされている場合が多く、高次の欲求を満たしていくにはY理論の人間観に基づいて動機付けする必要がある。具体的には、目標管理制度を導入することで個人目標を主体的に設定し、自己統制によってその実現を図っていこうとし、さらには権限委譲や職務拡大に必要があると考えた。
マグレガーさんの言うことは正しいことのように思えた。

まだある。
ハーズバーグさんという人は「動機付け=衛生理論(二要因論)」を唱えた。
マグレガーさんはX理論、Y理論を提唱したが、マグレガーさんが示した高次の欲求を満たすためには職務に関連した動機付けが必要であるとした。ハーズバーグさんによって職務に対して満足をもたらした要因と、職務に対して不満をもたらした要因との違いが発見された。なんだかノーベル賞取ったみたいな書き方をしてしまった(汗)
ハーズバーグさんは満足をもたらす要因を“動機付け要因”だとし、組織構成員の積極的態度を引き出すものだとした。それには達成感や仕事への責任、承認や昇進、仕事そのものが該当するとした。ここで注目したいのは組織構成員が満足する要因として挙げられたもののうち「金銭」がないことだ。一方、不満をもたらす要因としては職務不満足を防止することは出来るが、積極的態度を引き出すにはほとんど効果がないものを衛生要因とし、次のようなものを挙げている。会社方針や人間関係、上司の監督、動労条件や給与、作業環境などだ。これは言うなれば仕事の“やりがい論”なのだろう。仕事というものはカネじゃない。やりがいである、と。これはブラック企業が採用する論調だろうか(笑)
このハーズバーグさんが唱えた動機付け=衛生理論においては、人間が高次の欲求を満たすためには動機付け要因を改善する必要があるとしている。その具体的な方法としては職務の質的・垂直的拡大を意味する職務充実(エンリッチメント)などを挙げている。まー、そうだな。
まだあった(泣)
マクレランドさんやアトキンソンさんは「達成動機説」なる説を唱えだした。マクレランドさんやアトキンソンさんは高い達成動機を持つ人間観を次のように説明する。まず、問題解決の責任を集団ではなく個人に帰属させる傾向がある人間観だとし、自らの能力や努力によってコントロールが及ばないような極端な偶然性に依存した状況では、失敗の恐れが成功への期待度を上回るため動機付けされないとした。さらに成功確率が50%のような仕事に対してはリスクを追うものとし、成果に対する貢献度のフィードバックを切望する傾向にあるとした。
このように内容理論だけでもいろんな人がいろんな説を唱えている。それぞれの説の、何が合っていて何が間違っているというのはなく、人間が持つモチベーションについて出来るだけ実証研究に基づいて説明しようという意図は感じられた。

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人は何によって動機付けられるのかが内容理論だったのに対して、人はどのように動機付けられるのかは過程理論と呼ばれる。これもまたいろんな人が主張しているのだが、スピテキに載っている過程理論は次のとおりだった。個人の行動は適切な報酬を適宜受け取ることでその行動が頻出し、報酬が得られなかったり罰せられたりするとその行動は控えられるという「強化説」。報酬を他人と比較する過程において生じる主観的な公平感や不公平感に焦点を当てながら説明する「公平説」。これによれば、従業員はインプットとアウトプットを天秤にかけ、その比率を他人のそれと比較する。自分の比率が比較相手のそれと等しければ公平と感じ、それ以上またはそれ以下の場合は不公平を感じるという説だ。へー、と思う。承服しかねるけれど、そういう見方もあるんだなと思った。
次に説明があったのは「期待理論」。これは異なる人物が期待理論という説を主張している。
一人目はブルームさんだ。ブルームさんは、努力が特定の報酬をもたらす主観的確率(期待)と報酬の主観的魅力(誘意性)の掛け算によって動機付けされると考えた。つまり、これら期待と誘意性の療法が大きいことが必要であるとした。
二人目はローラーさん。ブルームさんと同じように、動機付けは期待値の積だということを言ったのだけれど、ローラーさんは、努力すれば業績が向上するという期待(目標を達成する主観的な確率)と業績が望ましい成果の入手につながるという期待(目標達成を前提として成果が得られる主観的確率)の積だとし、動機付けられるためには上記二つが高い確率で期待できる必要があるとした。
また、目標設定理論という説も存在する。これは目標が作業への動機付けの重要な源になるという考え。目標は難しいものであり、その目標を受け入れていることで動機付けにつながるというものだ。

このように過程理論は人はどのように動機付けられるのかを説明したものだが、はっきり言って各人の動機付けは各人まちまちであるものだし、一意に決まるものではないのではないかとさえ思う。動機付けをカテゴライズするなど愚の骨頂だよ、と思った。
だから、というわけでもないけれど、テキストには、過程理論では説明できないような動機付け理論を紹介している。内発的動機付け理論と呼ばれるものだ。
これによると、動機付け要因には内発的なものと外発的なものが存在するという。内発的要因とは仕事そのものの面白さだったり満足感や自己決定の感覚など文字通り内発的なもの。それに対して外発的なものは報酬を挙げている。内発的動機付け要因では報酬はむしろ動機付けを低下させるものだとしている。
また、職務特性モデルでは、職務の特性そのものが人の仕事意欲にかかわるということを取り上げたものだ。この職務特性モデルは内政的動機付け要因の延長みたいな感じだが、次の5つの特性がある場合に内発的に動機付けされるとしている。 ①業務に必要なスキルがバラエティに富んでいる「技能多様性」 ②社内業務の流れに多く携わっている「タスク完結性」 ③業務のできばえによる社内外へのインパクトが大きい「タスク重要性」 ④自分なりに工夫できる程度が高い「自立性」 ⑤業務そのものから得られる手ごたえが感じられる「フィードバック」  ⑤については周りの人間からのフィードバックではなく、自分自身の手ごたえの感応度のことを表している。

こうしてみてみるとモチベーション理論はいろんな人がいろんなことを唱えていることが分かる。これを暗記するのかと思うといささかうんざりした気持ちになってくるがどうせ出題があっても1問やそこらだろうし、あまり躍起になって覚える必要もないかなと思った。試験直前に見直して、出題があればラッキーと思うようにした。これ以上アタマに叩き込もうとするとパンクしてしまう。

それでは次の話題。
組織は多様な個人によって構成されている。その組織の構成員である個々人に焦点を当てるが、人が複数集まると集団ならではの力学が働く。今回はそんな話。
題して「集団のダイナミクス」だ。
まずはフォーマル組織。これは組織内における公式な組織のこと。部署といってもいい。それに対してインフォーマル組織とはフォーマル組織の中に自然発生的に生まれた集団だ。分かりやすく例えれば、同じ部署内での仲間内とでもいおうか。または同じ政党の中の派閥とでもいおうか。
そういった仲間内の集合が係であり、課であり、ひいては部だ。それらの総体を組織だとする考え方がある。これは連結ピンモデルだ。
次に職場集団の行動様式についてを見ていこう。
集団の各メンバーが互いに引き合う程度を「凝集性」という。凝集性が高いほど集団メンバーに対してこれらに従うよう圧力が働く。おーいやだ、いやだ。
次は「集団浅慮(グループシンク)」。これは個人ではなく、集団で意思決定を行うと、却って短絡的に決定がなされてしまうという現象だ。
一時流行ったブラックジョークの『赤信号 皆で渡れば こわくない』といった、意思決定における個々人の責任の所在が不明瞭になる場合に、極端な結論に至る傾向をグループシフトという。
次いで、「コンフリクト(葛藤)」。
コンフリクトは組織内の限られた資源の配分について関係者間で合意が形成されない場合や組織内の個人や集団による協働関係が成立しない場合、互いに相互依存的な関係にある場合やタスク不確実性が高いなどの場合に発生するとされる。

 

またまた今回も長くなった。誰も読んでくれないだろうな。