当菜園は450平米の広さをもつ。
当然にこのような広大な面積ゆえ一人で管理することはできない。だから当菜園はこの広大な圃場を二分割し、春夏野菜専用エリアと秋冬野菜専用エリアとしている。
この緑肥の栽培は土作りの一環で行われるものであるが、緑肥という間作を入れることで連作障害を回避しようという企てもあるのだ。
今、春夏野菜専用エリアで春夏野菜を播種定植し、栽培する。
一方で、秋冬野菜専用エリアではエン麦やセスバニア、ソルゴーなどを栽培する。エン麦は2ヶ月間栽培することで地中のセンチュウ密度を低減させる効果がある。セスバニアは夏型のマメ科緑肥で強烈な根が耕盤層を破砕する効果が期待されている。ソルゴーは風避けやドリフトガード、圃場の塩類除去、堆肥作りに利用される。
いずれにしても花を咲かせる前に土に鋤き込むことで有機物が腐植を形成し、土作りに役立つわけだ。
なんだかんだ、一番のポイントは連作障害対策と土作りとなる。
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そのエン麦を、秋冬野菜専用エリアに播種した。つまり、秋冬野菜の仕込みが始まったということになる。
使用するのは『エン麦 ヘイオーツ』だ。なかなか市販されないので通販で入手することになる。
タネはこんな感じ。赤色をしているのはたぶん消毒したからなんだろうと推察。
エン麦の播種には少しだけコツがいる。
まず播種後雨が降らなくてはならない。ある程度深く播種し、鳥類からの襲撃を回避する必要がある。それとある程度鎮圧も必要。土と密着させるわけだね。
これらの条件を満たすために当菜園では、次のような創意工夫を編み出した。特許または実用新案として特許庁に出願したいくらいだ(笑)
耕耘後、足跡を付けていく。
このように足跡を付けるのは足跡めがけてエン麦を播種するから。穴っぽこめがければ足跡から外れてもレーキでならすからそのときに地中に埋まってくれる。
このようにかなりアバウトに播種してもオーケーだ。
このように地表面にタネがあるとうまく発芽しないし、鳥類に食べられてしまう。彼ら(鳥類)は上手に殻を外して中身だけ食べるというとても器用な食べ方を心得ている。是非とも特許を出願してもらいたい。
播種後、アメリカンレーキで地表面をならしていく。
野球を本格的にやったことのある方ならお分かりだろうが、いわゆる『トンボがけ』の要領だ。中腰で行うからかなり腰に負担がかかる。それでも年に2回だけのイベントだから我慢してやるのだ。
せっせ。
せっせ。
せっせ。
ふ〜。しんどい。
よいしょ。
こらしょ。
どっこいしょ。
全面終了。
ちなみに、昨年までサトイモを定植していたエリアならびにニンジンを栽培していたエリアにもエン麦を播種し、レーキでならしている。
このようにして、エン麦の播種というイベントを終えることができた。