自称週末ファーマーの菜園ブログ

人と向き合う代わりに犬と野菜と向き合い、出不精な性格ながらも少しでも進化しようとささやかな努力を続ける中年の趣味のお話

使い方によってはかなり重宝するかもしれないセスバニア

当菜園には、硬盤が存在する。

梅雨時や台風による大雨があるとその場所だけ水が抜けず、歩こうものなら足がすっぽりと入ってしまうようなことがある。そういった場所に硬盤が存在している。

 

30cmほどスコップで掘り下げていくと「カチン」とスコップが刺さらなくなる層に行き着く。それが硬盤層だ。長い時間をかけて鎮圧され、固まってしまった残念な部分だ。そこには雑草の根すら入らない。いわんやをや、スコップの刃も、だ。

重機を使えば硬盤層は破壊できる。しかし他の場所に硬盤層が出来る。埒が明かないのだ。

 

その昔、硬盤を破砕するソフトウエア上の方法論があって、それを「ヤマカワプログラム」といったが、試したことがある。準備が大変なのとその後の実行も大変だったことを覚えている。結果的には成功せず、だった。もっともうまく資材を調達することが出来なかったのと、実行の困難さから他の手段を探索し始めたのでうまくいかなかっただけである。

※当時は「ヤマカワプログラム」に使用する光合成細菌がなかなか入手できなかった。

 

 

そこで当菜園が目に付けたのがセスバニアという緑肥だった。

 

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このセスバニア自体、なかなか入手出来ない代物である。

「ヤマカワプログラム」が微生物による硬盤層破砕なら、セスバニアは物理的に硬盤層を破砕する方法だ。

 

 

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少々古いタネだが、古くても発芽することは確認済み。セスバニアは寒さに弱く、水が大好き。初期成育が遅めで6月頃の播種が適期だ。

 

このセスバニアだが、窒素分の供給能力がきわめて高い緑肥らしい。確かに根粒が大きかった。それに根がすごい。直根性なのだが、かなり太くて堅い根でこれなら硬盤層も突き破るね、というような根をしているのだ。

だからセスバニアによる硬盤層破砕をもくろむ場合、それ相当に成長させることが必要だ。つまり少なくとも開花・タネを付ける頃くらいまで栽培しないと硬盤層を破砕するには至らないのではないかということだ。

もっとも1年やそこらで破砕、ということはなく、少なくとも数年かけて硬盤層を破砕させるくらいのスパンでやる必要がありそうなのだ。

 

事実、当菜園での破砕の様子を目で確認したが、太い根ではなく、細かく、そして長い根が硬盤層に入り込んでヒビを入れていた様子を確認することが出来た。こちらも一朝一夕にはいかないらしい。

 

 

セスバニアは草丈が2メートル近くにもなる。

意外と採種はカンタンで、莢に入った種は11月頃になると莢から飛び出そうと膨らむので種をこぼさないように採種することが出来る。もっとも鋤きこんでもいいのだけれどね。

採種したタネはこのように密閉しておけば確実に発芽する。

 

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硬盤層のある部分に集中的に播種するのもアリかもしれない。