当ブログは『自称週末ファーマーの菜園日記』だ。だから野菜栽培のあれやこれやを書き記すのが定石のブログという位置づけなのだが、こういう時節はなかなかタイムリーな記事がでてこない。だからといって気が向いたときにエントリするのも、せっかく始めたブログだから気が引ける。とはいえエントリすべき内容に乏しいのも事実だ。
だからこういうときにやっておくことを考えてきた。
そう、このブログは備忘録としてやっているものなのだ。だから栽培記録を記すのも悪くない気がした。
一方で、かなり安直な考えだなという気持ちもあり、なかなか記録としてエントリすることを躊躇いもしていた。
それでもやはり「何かエントリしなきゃなぁ」という観念に駆られているのも事実であるので、自分の中で記録として残すべきことを中心に栽培を振り返ることを決めた。とりあえず、悩むことに価値はないので書いてみようと思う。それがどう評価されるのかは他人が決めるだからね。
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年末年始に活躍した野菜の一つはサトイモだ。栽培期間の長いこの野菜はとても重宝する。しかも購入すると高価なものだ。だから贈答品としても重宝することとなる。そのサトイモについて、プレイバックしてみることにする。
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サトイモは種芋を用意して植え付ける。HCかなんかで購入出来る。水持ちのよい粘質地であり、かつ肥沃な土壌を好む高温多湿気質な野菜だ。定植し、適度に追肥し、土寄せしてあげることで勝手に育ってくれるステキな野菜だ。
その種芋は2013年シーズンに使用した親イモを保存して、2014年に植え付けた。
サトイモは親イモの周りに子イモがついたものを収穫する。中には子イモの周りに孫まで付いてしまうのもある。種芋はGW前になると売り出され、定植するのはGW明けというのがこのへんの地域のスケジュールとなっている。
当菜園ではサトイモの植え付け時、必ずマルチをして地温を上げるような努力をしている。こうすることで発芽するのは確実だし、発芽さえしてしまえばあとは放置するだけでよいことを知っているからだ。
2014/05/04 定植
定植前にはこのように耕耘する。2014シーズンはGWの気候は安定していたので予定よりも少しだけ早いのだが定植を敢行した。
2014/05/13 マルチ用のソルゴーを播種
サトイモ畝の周囲にソルゴーを播種した。これは大きくなったところで刈り取り、そのままマルチ代わりにすることを狙って播種したものだ。
畝の周りに播種用の溝をきって、そこにソルゴーを播種した。結果的にはサトイモとソルゴーが肥料分を競合してサトイモの生育に多少の影響があったのかもしれないという感覚を持った。だから2015シーズンにはサトイモ畝の周りにソルゴーを播種することはしないことに決めている。
2014/05/22 発芽
発芽を確認した。
定植して三週間後だった。2013シーズンは1ヶ月後の発芽だった。だから少しだけ早かった。これはマルチの効果もさることながら、5月の気温が高めで安定していたことの証左だろう。
2014シーズンは適度な雨量もあり、また2013シーズンのように強烈な台風の直撃がなかったものだから順調な生育を見せていた。
2014/05/31 本葉確認
全体としては
まぁまぁの発芽率であった。もうここまできてしまえばなんてことはない。あとは放っておくだけでオッケー。
2014/06/14 草丈20センチ程度
この段階で株による生育の差が顕著になった。画像手前は良好で画像奥があまりよくないのだ。これは結果的に収量の差になって現れたのだが、このときは知る由もなかった。
2014/07/19 梅雨末期の様子
この段階で葉色が薄いように感じたので有機肥料で追肥した。後になって考えると、多肥設計しなかったことでハスモンヨトウなどの害虫が少なかったのではないかと感じた。さらに親イモから多くの芽が出ていたのでいくらかの芽を間引きする必要があったのだがそのまま放置してしまった。
2014/08/23
真夏のサトイモだが、やはり手前の方が生育がよいことが分かる。
2014/09/13
9月になると画像奥側の株もそれなりの大きさになってきたので一安心した。雑草駆除しながら霜が降りるのを待った。
2014/10/18 試し掘り
2014シーズンは秋らしい秋があった。何度か冷え込む日も出て来たのでここで試し掘りを敢行することにした。
それなりと言えばそれなりだが、これらを見て直感的に、一斉に掘り上げるのを11月になってからと決めた。
2014/11/02 収穫
腰を痛めながらの作業となったが、無事に全ての収穫が出来た。画像はその一部であるが、大きさ、重量感ともに及第点の出来映えとなった。
2014/11/03 耕耘後、ライ麦播種
このエリアでのサトイモ栽培は二年連続で、いわゆる連作。本来サトイモは次作までに4〜5年空けることが望ましいとされている野菜ではあるが、連作してしまった。さすがに三年連続というのも、と思い、寒さに強いライ麦は播種し、定植前に鋤き込み、定植に備えることにした。
当菜園の作付計画上、サトイモはこのエリアが最適地であり、他の場所での栽培は考えていない。だからセンチュウ密度低減のためにライ麦を播種し、2015シーズンを迎えたいと思っている。
【2014成功点】
①定植時期が適正であったこと
②肥料設計が適正だったこと
③前作使用した親イモを転用したこと
【2015への改善点】
①いわゆる「芽かき」をすべきであったこと
②周囲にソルゴーを播種することを止める
③発芽後、マルチを撤去する
やはりこうして文章にして整理してみると改善点が見えてくる。これが書き記すことのメリットなのだろう。手を動かしながら、というのは脳みそにも有効なことなのだ。
2015シーズンもサトイモを栽培する。少しだけ多肥にしてみようかなと思っているのだが、そんなことするとイモムシだらけになりそうで怖いな。ライ麦を鋤き込むからチッソ補給が必要だし、そもそもサトイモは肥料喰いだし。
多くの野菜がそうであるように年に一回きりしか栽培出来ない野菜はチャレンジも一回しかできないし、フィードバックも年一回になってしまう。失敗出来ない野菜が多いからなかなかチャレンジ出来ないよね、実際は。
「私、失敗しないので」
って、百戦錬磨の農家さんは言っているのだろうか?