自宅の前に田んぼがある。
その田んぼの持ち主とは面識があって親しく会話できるほどの間柄だ。同じ農業仲間?同士会話が弾む。
その持ち主は推定70歳代。
毎朝、愛犬ロクロウの散歩時にすれ違うと、
「いつも早いね〜」
とおっしゃる。実は毎回言われる。早いと言っても朝6時前だ。
「(あなたに比べれば)イヤイヤ早くないですよ〜」
と答える。日課のようなもんだ。
6月某日の早朝、そんな百戦錬磨の農家さんが珍しくこう言った。
「あれはなんだ?」
と。
菜園主はきょとんとする。どんなに菜園主が考えを巡らせても「アレ」だけではわからない。
「アレ」とはこれのことらしい(笑)
そう、空芯菜。
「アレはなんだ?」
「ああ、空芯菜ですよ」
「くうしんさい?」
「ま、ほうれん草みたいなもんです」
そう答えると百戦錬磨の農家さんは興味なさそうにどっかに消えていった。
***
その空芯菜の間引きを行った。最終的には1穴1株にするつもりだが今回の間引きは1穴2株に。空芯菜を食らう物好きな害虫がいるのかどうかはわからないけれど一応慎重に間引こうと思っている。
間引き後。
こんだけ間引いているので間引き菜がいただけそうなものだったが、いかんせん初めての栽培でそんなことまで気が回らなかった。
間引き後に追肥している。
この追肥の意味合いは、空芯菜栽培が初めてであり、何事にも先達は必要なことだと吉田兼好に教わったので空芯菜の栽培方法に忠実に、ということだ。
そろそろ葉物が恋しくなってきた。
次のタイミングで収穫できるだろうか、楽しみな早朝であった。